言葉が出ない

まずは、人への関心を育てることが大切です。言葉は人とのコミュニケーションツールですから、「この人に何かを伝えたい!」「この人と遊びたい!」という気持ちを育てることは、言葉の発達の土台になります。ザ・イエローハウスでは、こんな遊びをしています。


これらに共通することは、『人が介入することで成立する遊びである』ということです。子ども1人では成立しない遊び(そして子どもが「楽しい!」と思える遊び)を行うことで、「もう1回やって!」「一緒にやろう!」という気持ちを育てます。  このような遊びを十分に積み重ねることで、視線が合いやすくなり、子どもからの要求も増え、やり取りにもつながっていきます。


運動面の遅れ/落ち着きがない

運動面は、全体の発達の土台になる力だと言われていますが、大きく2つに分けられます。1つ目は、歩く・走る・ジャンプするなどの、粗大運動(全身運動)です。姿勢を正す、ゆっくり歩く、排泄面の自立など、様々なことに関わります。ザ・イエローハウスでは、こんな遊びや取り組みをしています。


体幹やそのほかの筋力を育てることや、“止まる”“ゆっくり動く”などの行動コントロールに関わる活動を多く取り入れています。

2つ目は、手先や口元を動かしたりする、微細運動です。食具を使う、制作をする、食事を噛むなど、細かな動きに関わる力です。ザ・イエローハウスでは、こんな遊びをしています。


大切にしているのは、『楽しく遊んでいたら、たくさん手先を動かしていた』という状況にしてあげることです。手先に不器用さがあると、どうしても手先を動かすことへの抵抗感が強くなります。しかし、子どもが「楽しい!」「これ作りたい!」と思える活動内容であれば、「またやりたい!」「もっとつくろう!」という気持ちにつながるのです。  そのために重要視していることは、『子どもが好きなことを指導に活かすこと』です。「虫が好き!」「電車が好き!」「プリンセスが好き!」を大切にします。


人の話を聞くことが苦手

話を聞くことが苦手な子に対して、「ちゃんと聞いて!」と伝えても、あまり効果はありません。ザ・イエローハウスでは、まずは『話を聞かないと成り立たない遊び』を行います。例えば、こんな遊びです。


ワクワクする目的があれば、話を聞くモチベーションも高まります。そして、子どもに話を聞いてもらうためには、大人も子どもの話を十分に聞いてあげることが大切です。子どもの話をじっくり聞いて、「うんうん、それでそれで?」「この前〇〇したいって言ってたから、今日は〇〇を用意しておいたよ!」など、子どもが『自分の話を聞いてくれている』と実感できるように関わることを大事にしています。

ここで紹介した事例は、ほんの一部です。そして、みんなに同じ活動をするのではなく、子どもが好きなことや得意・不得意に合わせて活動を設定し、関わっていきます。同じ『電車好き』でも、楽しめる遊びは様々。関わり方も様々です。  子どもの『楽しい!』をベースに、発達段階や特徴に合わせた指導(遊び)をしています。